おカネはどこからやってくるのか

ここでも何回か書いてますけどもちょっと歩いたとこにある小さな古い商店街。

いくつかの古い店は細々と営業しているようだがかなり寂れてしまってシャッター街になるのも間近という状態になっていたのだが、どうもこういう昔ながらの商店街には大阪市や府などの行政からかなりの補助金がおりるみたいで、くだらないオリジナルキャラやオリジナルのテーマソング(あまりに同じ曲ばかり流していたので近所から苦情が殺到したらしい(笑))、しょうもないイベントやお祭りばかりやっていて、汚いアーケードの下にきれいな無料休憩所作ったけど誰も座ってないとか、ああそうか、こういうところに税金使うんだと、いろんな意味で勉強になった。

そのうちひとつだけ商店街に残っていた小さなスーパーが撤退し、その跡地の処理をめぐって商店街と銀行が対立しだして、商店街にはえらい勇ましいスローガンが書かれた立て看板が置かれたりして、行政から補助金もらったり何かに反対運動したり町内会で親睦旅行したりと、そういうことには熱心なんだけど肝心の商売の方はまともに客も来ないような店ばっかりで、これはもう完全なシャッター街になるのも時間の問題だなと思っていた。

イオンやジャスコ(同じ?)は、まあときどき買い物には行きますが、あんまり好きな場所じゃなくて、どっちかというと台北のごちゃごちゃした屋台街みたいなところが好きなので、こういうレトロな商店街には切実に残ってほしいんだけど、いかんせんいちばん大事な商売がおろそかになっていては客足が戻るわけがない。大店法とか郊外化とかそういうことじゃなくて、商売のやる気がないんだろうと思っていた。そのわりには親睦旅行や反対運動や行政との交渉ばっかり一生懸命だなあと思っていた。

こういう行政から落ちてくるお金目当ての業者もたくさんあって、そのうち妙なコンサル会社が介入してきたのか商店街が呼び込んだのか、まあ詳しくは書けないけどいろいろ妙なことをしていた。ああもうこの商店街も終わりだなあと思っていた。

状況が一変したのは半年ほど前、寂れたシャッター通りの真ん中にぽつんと小さな小さな立ち飲みの居酒屋が開業してからだ。その店はただの居酒屋ではなく、ハタチぐらいの黒いジャージで金髪のヤンキーの女の子が二人カウンターに入っていて、要するにあれは「ガールズバー」の場末立ち飲み居酒屋バージョンなんだろうか。あれこんな店にこんな女の子が、と思っていると開店当初からもう店に入りきれないぐらいのブルーカラーのおっさんが(笑)店から押し出されたおっさんはそのまま店の外で飲んでて、女の子はそういうおっさんにもやさしく明るく相手しているのであった。どうでもいいけどものすごいタバコの煙。

すげえ、いまこの界隈でいちばん盛り上がってるやん、と思っていると、みるみるうちにすぐ隣に同じような形態の店が三軒ぐらいばたばたと増えた。みんなベニヤの安普請で、ひどい店なんかは壁すらなく、透明のビニールを張って営業している。どこの店も大盛況で、もうこのへんの近所のおっさんの7割ぐらいが集まっているのではないかというぐらいの混み方で、しかし奥さん連中からすればええ歳した自分とこの旦那がこんなとこでハタチぐらいのヤンキーの女の子にデレデレしてるの見たらイヤやろな(笑)

さらにそこから新たな展開が、つい先日あったのだが、さすがにこれ以上詳しく書くと特定されてしまうしいろいろとヤバいこともあるので書きませんけども、なんかちょっとあれはどうかという方々が入り込んで、どうも聞くところによると○○○とそこの○○○をめぐって○○○してる○○○○が○○○○○○○○○○○○○○○○(略

さて、場末ガールズバーに関しては個人的にはまずめったに行かないような種類の店だけど、行政の補助金に頼り切ったヌルい経営してる商店街が高齢化にともなってシャッター街になっていって、そこに妙なコンサルが入り込み、補助金を使ってなんか妙なことしてるなあと思ったら、今度はまったく異なる人たち、なんとなく「海千山千」「腕一本」「体張ってます」という感じの方々が入り込んできて、急にカオスでアナーキーでヴァナキュラーでスポンテニアスな再開発というか安普請の新規出店がばたばたと続いて、それなりに商店街に活気が戻りつつあり、女の子を使った商売についてはやっぱりあんまりいい気分はしないけど、カネというものがどういうもので、それを回すにはどうしたらいいか、どうして行政が介入すると商売が絶対に上手くいかないのか、商売が上手くいってるときに内包されるさまざまな「あんまりよくないもの」がどこからやってくるのか、いろいろほんとに勉強になって、このエリアから目が離せない。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。