小説『図書室』の最後に出てくる、和歌山の磯ノ浦に行った。次の『リリアン』という小説の単行本の裏表紙に使いたくて、わざわざ真冬に写真を撮りにいった。
小さな子どもとお母さんがいた。風が強くて寒かったけど、広くて静かで、波の音がして、そしてやっぱり風が強くて寒かった。
帰りは和歌山市の駅前でハンバーガーを食べた。
上記の『図書室』のリンク先で、川上未映子さんが書いてくださった書評が読めます。「この物語を紡ぐ言葉は、すべてこの瞬間のためにある。言葉以前、犬や猫や風とおなじになるような、その一瞬をこそ目指している」。……ありがとうございます。
大学4回生のときに行って以来、30年ぶりぐらいに訪れた。海は変わらずにそこにあった。