コーヒーの性別

私もまだまだ、ジェンダー・バイアスに縛られている。いろいろ勉強してるつもりにはなっていても、ぜんぜんダメである。いまこれを書いているのは梅田のシェアオフィス(あるいはコワーキングスペースともいう)だが、カフェよりもこっちのほうが他のみんなも仕事してるので自分も仕事に集中できるのでよく使うんだけど、さっき受付で誰もいなかったので、すぐ目の前で机をクロスで拭いていた若い女性に「あの、すいません」って言ったら苦笑されて、他のひとを呼びにいった。

あっっっっっしまった、スタッフじゃなかったのか……

もちろん、「机を拭いていたから」そう思ったんだけど、いうまでもなく「若い女性だったから」という部分がないかっていうと嘘になる。すいません、ジェンダーバイアスめっちゃありました……。

その女性には「すみませんすみませんすみません……」と平謝りしたが、しばらく私の顔は真っ赤になっていたと思う。めっちゃ汗かいた。

私の連れ合いもよく、大学の事務室で「院生あつかい」されるという。「いちおう准教授なんやけどな! 特任だからか! 特任だからこういう扱いなのか!」と、なんか理不尽な感じでいつも怒っている。

一方で、自分がそういうふうに見られることもある。これ、前から気になってて、こないだ連れ合いと「そうだよね? 多いよね?」と笑ったのだが、私はこんな汚いむさくるしいおっさんだが紅茶が好きだ。笑うがいい。コーヒーより紅茶が好きです。そして連れ合いは無類のコーヒー好きである。朝も必ずコーヒーだし、夜中にいきなりコーヒーを飲むこともある。私は匂いだけで眠れなくなってしまう。

ふたりで外で食事をしたとき、食後の飲み物を、私はかならず紅茶、連れ合いはかならずコーヒーを頼むのだが、120%ぐらいの確率でかならず、ウェイターやウェイトレスさんが、コーヒーを私のほうに起き、紅茶を連れ合いのほうに置く。「いや、逆です」というと「失礼しました」と言って置き直す。

これ、前からすごい気になってる。なんでコーヒーが男で、紅茶が女なんだろう…………